Summer of Dyeing 〜⑦ サルオガセ

こんにちは!

長いこと間があいてしまいました。

最後のブログを書いた後、車で北上し、スウェーデンのラップランドでトレッキング、それからノルウェー、デンマークに寄り道しながら先週ベルリンに帰ってきました。

北極に近いラップランドの夜は凍えるほどの寒さでしたが、ベルリンは未だ夏の余韻たっぷり。今年2度めの夏を楽しんでいます。

さて、またこの夏のフィンランドでの染色レポートを綴っていこうと思います。

 

フィンランドではやっと雨が降りましたが、それでも井戸は未だ空っぽ。

ドイツから家族が車で来たので車を借りて、ガソリンスタンドで汲んだ水で何とか予定していた染色を行うことができました。

でも、もう時間がなーい!!ラストミニッツ、怒涛の染色です。

さて、Summer of Dyeing後半はちょっとマニアックな草木染め。

みなさん、サルオガセってご存知ですか?

私は以前フィンランドの森で見て知っていたのですが、こちらベルリンではあまり見かけない植物です。

こんなふうに、古い木の枝にヒゲのように垂れ下がっています。

これ、菌類と藻類の共生体、要するにキノコと海藻の間の子!

初めてこれを見た時に妖精が出てきそうな大昔の原生林にいるみたい!ムーミンの森だぁ!と感動したものです。

生長するのに相当な時間がかかるらしく、むやにやたらに採ってはいけないようなので、お家の裏の森と近所の地面に落ちている枯れ枝などから、とりあえず1〜2カセ染められる量を集めました。

集めたのがこちら。

見た目がまるで原毛!

こう見ると色も様々で面白い!

何日かかけてやっと約200g集まりました。

この貴重なサルオガセでまず200gの毛糸を染めることに。

毛糸とサルオガセをサンドイッチのように層になるようにし、密着させながら染めます。

熱を加え、一晩放置しておきました。

こ、これは!まさにとろろ昆布のスープではないか!ちょっと美味しそう〜(ちなみにサルオガセは食べられると、どこかで読みました)

さて、肝心の結果は・・・??

不思議なことに、染色液は無色なのに毛糸だけ綺麗な卵の黄身の色に染まっています!

不思議〜!!

この後も2番、3番染を繰り返しおこないました。

左から

1番染(媒染糸)2カセ、2番染(媒染なし)2カセ、3番染(媒染あり)1カセ

3番染色もかなり濃く染まっています。

実は4番染まで行いましたが、何故か写真を撮り忘れました・・・

この後も永遠に染まる気がしましたが、残念ながらタイムリミット。次の染色が待っていたのでやむなく終了しました。

貴重な植物で染めた黄色。とってもいとおしいです。

この後の染色レポートもゆるりと行っていく予定です。続きをお楽しみに♪

今日も最後まで読んでくださりありがとうございました。

 

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